冬のこたつに欠かせない果物、我が家ではみかんです。
ダンボールで箱買いすることが、毎年の恒例行事になっています。
そんな、みかんの薄皮を剥いて食べる派、そのまま薄皮つきのまま、食べる派に分かれませんか?
今では薄皮ごとパクパクと食べていますが、薄皮が気になって、中身だけ食べていた時期もありました。
子どもにみかんの薄皮ごとは消化によくないかなと思い、その都度ひと房ずつ分けてから、薄皮を取って食べさせるようにしています。
面倒くさいってわけではないんですが、もっと簡単に薄皮が処理できたらな~と、1個ずつむくのも地味に時間がかかります。
缶詰に入ったみかんのように、薄皮なしのツルツルのきれいなみかんを簡単に作ってみたい。
初めてでも簡単にみかんの薄皮が「ツルッ」とむける方法を調べました。
身近にある物やハサミを使った皮の処理もお伝えします。ぜひ、参考に試してみてください。
みかんの薄皮の名前ってところでなんていうの?
何気に食べている「みかん」いきなりですが、薄皮には名前がついているのだろうかと、みなさん疑問に感じたことはありますか?
意識して薄皮の名前ついて、深く考えたことがあっただろうか…幼い頃から勝手に薄皮と思っていたもので、。
みかんの薄皮には別名ならぬ、ちゃんと名前があったんです!
私はずっと「みかんの薄皮」としか知りませんでした。
薄皮の名前の正体は「瓤嚢(じょうのう)」と言います。じょうのう…こ、これは難しくて簡単には読めませんよね。
文字の変換で「じょう」の漢字が見つかりませんでした。
ちょっと話題がそれてしまいますが、この「瓤嚢」という漢字を東大生に、何て読むのかを聞いたところ、正解率がなんと!0%だったとか。
いかに難読漢字だということが、よくわかります。
薄皮ならぬ、瓤嚢 (じょうのう)を簡単に剥く方法をご紹介します!
リーズナブルな価格で手に入りやすく、スーパーなどで売られている「重曹」「クエン酸」を使って、ツルンとむいてみましょう。
「重曹」を購入する際は「食用品」を、口に入れても大丈夫な方を選びます。食用はあとで掃除にも利用できます。
赤ちゃんの離乳食にも利用できて、もちろんそのまま食べられて、ピューレ・手作り風缶詰・ジャム・ジュース・ゼリーと、バリエーションが広がります。
重曹編
重曹が持つアルカリ性の性質を利用して、薄皮を分解させる方法です。とても簡単に薄皮が溶けます。
引用先:https://youtu.be/NV-r3WMGkzc
準備するもの
- みかん…2個
- 重曹…小さじ1/2
- 水…300cc
- みかんをむいて、1房ずつに小分けします。
- お湯を沸かし、重曹を溶かし入れたら「みかん」を入れ弱火で5~7分ゆがきます。
- 網じゃくしで引き上げて、水を入れたボウルの中に、みかんを入れぬめりを取ります。
- このときに、薄皮や種が残っていたら一緒に取り除きましょう。
※重曹は苦味が残りやすいため、よく洗い流してください。
クエン酸編
手軽に入手できる「クエン酸」を使う方法です。動画では、みかんを剥く個数が少ない時に、お鍋を使わずできるので簡単です。
引用先:https://youtu.be/NaBPSF4Ftd4
準備するもの
- クエン酸…6g
- お湯…100cc
- みかん…適量
- コップに60℃のお湯とクエン酸を入れて、溶かします。
- ひと房ずつ皮をむいた「みかん」を入れる。約15~20分置いておくだけです。
- 別の容器に入れておいた水の中に、みかんを水洗いすると出来上がりです。
- 薄皮や種が残っていたら、一緒に取り除きましょう。
60℃のお湯の作り方、ブクブクに沸騰させたお湯に、お湯と同量の水を入れるとできます。
※「重曹」と「クエン酸」の利用で、気をつけないといけない共通点があります。水で洗うときに、身がバラバラにならないように優しく洗います。
どうして薄皮が溶けたの?
「重曹とクエン酸」に含まれるアルカリ性が、みかんの成分「ペクチン」を分解して、薄皮を溶かします。
長く煮続けると、最後には身も溶けてしまいます。こうなると、マジックですね。
ハサミを使って薄皮をツルツルに仕上げる編
道具は1つだけ、キッチンばさみと手で薄皮をきれいにします。
引用先:https://youtu.be/cysfORPUzXY
準備するもの
- キッチンばさみ
- みかん
- 「みかん」の上下を包丁で少しだけ切り落とします。そのまま、包丁で皮をむいていきます。
- ひと房ずつに分けていき、キッチンばさみで、種のある方の筋をV字の切り込みを入れ残った皮を手で取ります。
みかんの薄皮の栄養あるの?
ビタミンCがギュッと詰まったイメージのみかん。
食べ物に栄養のない部分なんてない!みかんにはこんなにも栄養があったなんて。
薄皮や白い部分やちょっとかたい筋にも、栄養があるのです。
薄皮に「じょうのう」の名前に驚きでしたが、栄養もしっかり含まれているとは、またまたびっくり。
みかんの栄養を解説していきます。
【ビタミンC】
薄皮には、みかんの果肉の3倍のビタミンC量が含まれます。
その効果は、「しみ・そばかす・ニキビ美肌」「貧血の予防」「風邪の予防」「血管の老化防止」「コラーゲン生成」「免疫力強化」など。
ビタミンCが不足すると、風邪を引きやすかったり、肌荒れなどの症状を引き起こす原因にもなります。
【ペクチン】
食物繊維の一種で、水溶性食物繊維が腸内にあるビフィズス菌を餌にして、善玉菌を増やします。
そのため、おなかの調子を整え下痢・便秘の効果が期待できます。小さな子どもに与える場合は、お腹が緩くなりすぎないように、摂取しましょう。
食べすぎると、下痢になってしまうことがあります。大人も個人の体質によっては、お腹の調子を崩してしまうこともあり、食べる量は調節しましょう。
さらに、腸内の水分を調節する働きを持ち、腸内にある余分なものを吸着して、便と一緒に排出してくれます。
身にもペクチンは含まれ、身だけ食べるときよりも、薄皮ごと身も食べると、ペクチンの摂取量が4倍になります。
薄皮もよく噛み砕いて食べて、まるごと栄養をいただきたいですね。
【へスぺリジン】
ポリフェノールの一種で「ビタミンP」とも呼ばれます。
薄皮だけでなく、筋の部分とみかんの一番しっかりした「皮の部分」にも含まれています。
「陳皮」は「乾燥させたみかんの皮」のこと、漢方薬の材料で有名です。古くは江戸時代から使われてきました。
ヘスペリジンは、「毛細血管を強くする作用や効果」があると言われている他、「悪玉コレステロール値」「中性脂肪」の改善作用があると報告されています。
血管の柔軟性を持ち若く保ち、毛細血管の血流を改善する効果があるので、年齢と共に血管が、硬くなると起こる動脈硬化に期待ができます。
血管の硬化が原因で起こる病気の予防に繋がります。
毛細血管の血流がよくなることで、さらなる期待もあります。それは、冷え性の改善にも効果があり、体を温めてくれる作用があるからです。
ヘスペリジンはビタミンCと一緒に摂取すると、頼もしい働きをしてくれます。毛細血管から細菌やウイルスから守り、ビタミンCの消耗を防いでくれます。
薄皮の成分ヘスペリジンと、身に含むビタミンCを一緒に食べることで、たくさんの栄養を取り込めます。
抗アレルギー作用もあり、アレルギーに強くなる栄養素を持っています。
まとめ
剥いたあとのみかんはあまり日持ちがしないので、冷凍保存をするか、保存しない場合はお早めにお召し上がりくださいね。
缶詰に入ったみかんのように、薄皮が全部取れると、使い勝手がとてもよくなります。
みかんの身を食べるだけでも、栄養素は入っていますが、薄皮を食べるとより高い栄養価が得られます。
美容・健康を維持するために、まるごとみかんを食べて元気になりましょう。子どもには、薄皮は無理せずにがよいかと思います。