カタツムリの飼育方法、餌や寿命についてわかりやすく解説

ペット

梅雨になると葉っぱにくっついているカタツムリ、昆虫図鑑を毎日見ては、カタツムリを飼いたいと子どもに言われて子供でも飼育出来るの?

 

「世話は大変なの?」

「自宅で飼うにはどんな餌を与えたらいいのでしょうか?」

 

また生き物を飼うことで命の大切さを学ぶいい機会になります。

今回の記事は、具体的な飼育方法とカタツムリの寿命について必要な知識を解説します。

 

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カタツムリの飼い方、餌はなにをあげるの?

カタツムリを飼う前に必要なものと、どんな餌をあげるといいのが紹介していきます。

特別なものもなく、準備する用具は100均・ホームセンター・園芸用品店・ネットで揃います。

 

カタツムリが快適に過ごせる飼育環境を作ってあげましょう。

飼育ケース

ガラス瓶・プラスチック製のケース・水槽

のいずれかでok、カタツムリが脱走しないためにフタをします。

 

100均などにある昆虫を入れるプラスチックのケースは、ガラス製の容器に比べてケガの心配も少なく小さな子供も扱いやすいです。

 

風通しをよくするため、日陰の涼しい場所に設置します。

密閉されたフタより、網目のあるフタを用意しましょう。

虫かごのように初めからフタに網目がある場合、取り替える必要もないのでそのまま使えます。

霧吹き

カタツムリはとても乾燥に弱く、適度な湿度を保ってあげる必要があります。

湿った場所が大好きなので、床の土に「1日に1~2回程度」水をかけて乾燥しないようにかけましょう。

 

体の一部である殻にも血液が流れているため、外の状況を感知します。

土の乾燥が進むと、カタツムリは殻の中に閉じこもり出てこなくなってしまいます。

 

また、乾燥をさせまいと水をかけすぎても土を腐らせたり、カビが生える原因になるためヒタヒタになる量は避けてください。

 

霧吹きは細かいミスト状の水でも、カタツムリに直接かけると弱ってしまいます。

もし繁殖を行う予定でしたら、赤ちゃんカタツムリを育てる場合、霧吹きは必須です。

 

 土(腐葉土・赤玉土)またはキッチンペーパー・砂利

カタツムリを飼育に相性のよい土は、保湿能力の高い土(腐葉土・赤玉土)などがオススメです。

土も園芸用などさまさまですが、昆虫用の土を腐葉土として問題なく使えますよ。

 

底に敷く土は、新聞紙やチラシがない時はゴミ袋に土を広げて、1~2日太陽の光にあてて消毒してから使いましょう。

 

少し多めの土を入れて、カタツムリが糞をしても土ごと捨てられます。

土を消毒する時間がない!そんな時は、砂利やキッチンペーパーで代用できます。

 

土の掃除は全て取り出して入れ替える必要があります。

目安として匂いや食べ残し、汚れていると思ったら掃除するのがいいでしょう。

砂利は水洗いしてぬめりを取って日光消毒ます。

 

小石・枝・落ち葉

これは絶対ないといけない!とまではないですが、自然と近い環境を作るには、公園などで身近に集められる「小石・枝」を入れて、カタツムリが動き回れるように置きます。

 

「落ち葉」はカタツムリが大好きですので、ぜひ入れてあげるといいですね。

 

小さな素焼きの鉢植え

鉢植えはカタツムリにとって、アスレチックの要素もありますし、繁殖の目的にも使えます。

 

ケースの中で全体に土を敷いてもok、また鉢植えの中だけに土をいれて、残りのスペースに砂利やキッチンペーパーでも◎。

 

繁殖に成功したら、赤ちゃんカタツムリが見れますよ。

 

小さな植木鉢に腐葉土を入れてケース内に置く

全体の床には川砂を敷いておくというように、分けて設置しておくと掃除がしやすくなります。

 

小皿

ケース内の汚れを防ぎ、掃除がしやすいように小皿があるといいです。

 

雑食で何でも食べるカタツムリ

エサやりの時間は子供もワクワク、食べてるところを観察できるタイミングです。

 

アジサイの葉にいつも乗っているから、カタツムリはアジサイを食べると思っていたら、アジサイの葉に毒があるため食べないのです。

 

なので、アジサイは餌にならないので気をつけてくださいね。

 

基本的に『野菜』と、カルシウム補給に『卵の殻・ボレー粉』この2種類を与えます。

 

野菜なら、ニンジン・小松菜・キュウリ・キャベツ・レタス・さつまいも・カボチャ・りんご・トマトなど、いろいろあげてみましょう。

 

カタツムリ用に食材を買ったりせず、調理で余った野菜のくずでも大丈夫です。

 

個体によって好き嫌いがあるそうなので、どんな野菜が好きなのか観察してみるのも面白いですね。

 

カタツムリのうんちは、食べたものと同じ色のうんちです。

 

小松菜を食べたら→緑色、カボチャ→オレンジ色といった具合です。

 

排泄物や食べ残しは腐りやすいので、見つけたら除くようにしましょう。

 

続いて、殻の形成に欠かせない栄養「卵の殻・ボレー粉」。

 

野生のカタツムリは普段コンクリートなどを食べてカルシウムを補給しています。

 

えっ?と思いますよね。カタツムリがコンクリートを食べるなんて驚きです。

 

コンクリートには、炭酸カルシウムが含んでいるので歯で削り取って食べています。

小さな口に1万本以上の歯を持っていて、餌の卵の殻などを噛み砕きます。

 

厚紙にもカルシウムが含まれていて、ティッシュの箱やキッチンペーパーを食べることもあるそうです。

 

卵の殻はきれいに洗って水滴を拭いてから入れましょう。

粉々にすることないので手間がいりません。

 

ボレー粉は牡蠣の貝殻でできていて、鳥用で販売されているもので大丈夫です。

餌はなるべく毎日新しいものに交換してください。

 

カタツムリの寿命はどれぐらい?種類によっても違う?

日本国内だけでも約700~800種類も生息していると言われており、これからも新種が出てくる可能性があります。

 

よく「カタツムリ」と日常で使っていますが、特定した分類を指したわけではありません。

 

他にマイマイ・でんでん虫とも呼び、日本で一般的に言うカタツムリは、ニッポンマイマイ科・オナジマイマイ科に属する種類を言います。

 

カタツムリは、サザエやアワビな軟体動物に属する貝類の一種。

 

ゆっくりと移動し泳いだり、飛んだりすることができず、移動能力が低いため生息域から出ないで一生を終えます。

 

日本のカタツムリの大きさは1mmから数cmほどのサイズが多く、最大では殻が6cm以上になる個体までいます。

 

実は詳しいことは解明されていないが、野性では一般的に大きな個体の寿命は3~5年、小さな個体は短く1年ほど、もしくは1年未満で寿命を迎えます。

 

種類によって寿命は異なりますが、飼育下では10年以上という記録もあるのだそうです。

 

身体の大きさに比例して大きければ大きいほど、寿命が長くなる傾向にあります。

 

長い期間飼育を考えているのであれば、5cm以上のカタツムリが向いています。

 

先述したように、日本にいるカタツムリは小さいサイズが主流ですから、短い期間しか生きられないカタツムリが多いかと思います。

 

飼育下では長生きした例もあるので、こまめな掃除や清潔に保ち飼育環境を整えてあげることで長生きしてくれることがあるかもしれません。

 

  • ニッポンマイマイ

 

本州全体に分布する種類で、4月~11月の繁殖期に山や林など木の幹や葉の上で見かけることができます。

 

三角に尖り特徴のある殻の形をしていて、カタツムリの中では中型サイズ、寿命は3年~4年ほどです。

 

  • ミスジマイマイ

 

4月~10月が繁殖期、関東地方・中部地方・伊豆諸島などで多く見られ、庭先や山野などに生息しています。

 

殻の色の種類が豊富で、名前の由来となる殻にある3本の線からミスジマイマイと名づけられたそうです。

 

体には黒い筋があり、個体によっては殻の線が2本や1本であるものもいます。

 

3年~4年くらいの寿命と言われ、小さな個体だと2年未満となる個体もいます。

 

  • ウスカワマイマイ

 

名前の通り薄い殻に覆われているウスカワマイマイ、北海道から九州まで分布しています。

 

丸み帯びた形で成長しても半透明の殻のまま、庭や人間の近くで生息、明るい環境を好み、畑の農作物を食い荒らすカタツムリとして害虫の対象になっています。

 

春と秋に繁殖期を迎え、1年ほどの寿命です。

 

カタツムリと寄生虫の話

どんな生き物にも、人間に被害を及ぼす病原菌が潜んでいます。

カタツムリも例外ではありません。

 

アフリカマイマイという種類が「九州地方・沖縄」に生息しています。

このアフリカマイマイは、人間を死に至らしめる広東住血線虫が寄生している可能性があります。

 

素手で触ること、触った手で食べ物を食べることはとても危険な行為です!

国立感染症研究所により「広東住血線虫症」の感染源は、アフリカマイマイ・ナメクジと発表されています。

 

線虫は口や眼・傷口などから感染、中枢神経系で育つため脳や眼に入り込み、脳脊髄膜炎など重い症状を引き起こし、後遺症が残る可能性も高く最悪死亡するケースもあります。

 

感染源のない種類でも、菌はいるので触ったら絶対に石鹸で手を洗いと消毒をすることです!

乾燥に弱いため、手を洗ったらしっかりと手を乾燥させることが大切です。

 

※ささくれやすり傷など、手をケガしている場合触らないようにしてください。

特に小さなお子様は、大人が目を離さずしっかり管理をしてあげましょう。

 

 

まとめ

人間が食べる野菜とカルシウムを餌として与えてお、飼育スペースもとらないため、家庭で飼育しやすいです。

 

飼育において気をつけることは、乾燥させないよう霧吹きで湿度を保つことです。

 

カタツムリは雨上がりに見つけやすい生き物、観察にも向いていますし、子どもでも十分にお世話することができるでしょう。

 

カタツムリの寿命は1年〜3年ほどですが、飼育下では長く生きるものもいます。

 

広東住血線虫症という病気も存在します。感染源のないカタツムリでも、手洗いや消毒は徹底するように注意を払ってください。