小学生の睡眠時間はどれぐらいが理想?

子育て

私立の小学校は通学に時間がかかるので、起床時間を早めることになり、睡眠時間が足りなくなることが心配になって小学生の睡眠時間を調べました。

 

子どもの睡眠時間が少ないと心と体に影響を与えるという事実。

 

年齢に適した睡眠時間を確保することが重要なのです。

 

そこで今回の記事は、小学生の理想とされる睡眠時間や睡眠不足の影響と朝型変えるコツをお伝えします。

 

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小学生の理想の睡眠時間

学研教育総合研究所の小学生白書Web版とアメリカ「国立睡眠財団」を元にご紹介していきます。

 

学研教育総合研究所の小学生白書Web版によれば、小学生の学年別の就寝時間を分類によりますと、学年が上がるにつれて就寝時間が遅くなっている傾向にあります。

 

21時(午後9時)に就寝する割合

「小学1年→31%」

「小学2年→27%」

「小学3年→21.5%」

「小学4年→17.0%」

「小学5年→12.5%」

「小学6年→9.0%」

 

22時~22時30までに(10時~10時30分)に就寝する割合

「小学1年→16.0%」

「小学2年→16.0%」

「小学3年→18.0%」

「小学4年→26.5%」

「小学5年→29.%」

「小学6年→23.0%」

引用先:学研教育総合研究所

 

平均就寝時間は小学1年で21時41分、小学6年では22時15分という結果です。

 

小学校生活が始まると、幼稚園・保育園時代とはライフスタイルが変わります。

今までお昼をしていた子は、足りない睡眠時間を帰宅後に寝てカバーしていたと思います。

 

小学生になるとお昼寝でカバーすることが出来なくなるため、就寝時間がバラバラであったり遅い場合改善する必要がでてきます。

 

小学生はどれぐらいの睡眠時間が理想なのか見ていきましょう。

 

理想の睡眠時間

アメリカ国立睡眠財団が発表した年齢別に応じた睡眠時間です。お子さまの睡眠時間はどうでしょうか?

 

【3歳~5歳(未就学児)は10時間~13時間】

【6歳~13歳(小学生)9時間~11時間】

【14歳~17歳(中高生)8時間~10時間】です。

 

小学生ですと、最低でも7時間~8時間の睡眠を確保しなくていけません。

うちの子睡眠時間が足りていない!とドキッとしている親御さんいませんか。

 

低学年のうちから就寝時間と早起きを習慣づけたいところですね。

理想的な睡眠時間は、その子によって生活の習慣や体質の違いから個人差を考慮しなくてはいけません。

 

小学生でも大人と変わらない時間帯に就寝していれば、睡眠時間が充分に取れていないことになります。

 

6時~7時の間に起床して10時間の睡眠を確保するには8時~9時には布団に入っておかなくてはなりません。

 

帰宅時間や習い事などの関係で、この時間までには就寝させたいと思っても、予定が崩れて段取りが進まないこともあるかと思います。

 

子どもの睡眠不足で起こる影響

子どもの睡眠不足が続くと体と心にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

集中力・学習意欲の低下

眠たいと頭がボーっとしますよね。睡眠不足では集中力が低下したまま授業を受けるわけですから、記憶力の働きも悪くなるため、もちろん成績にも響きます。

 

人は寝ている間に疲労を回復させていますが、睡眠不足で疲れが蓄積したままでは、頭も冴えてない状態です。

 

ボーっとしている時は判断力が鈍り、注意力が散漫となりますよね。授業中上の空になることも考えられます。

 

睡眠不足が毎日のように続くと子どもにとっては相当なダメージを与えてしまうのです。

 

自律神経が乱れ風邪を引きやすい

夜型の生活で睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが乱れて免疫力が低下するばかり、抵抗力が落ちて他の子より風邪を引きやすい状態であると言えます。

 

しっかりと寝て睡眠を充分に取れるようになれば、崩れた自律神経も徐々に回復してきます。

成長ホルモンが減る

健やかな成長に重要な役割を担う「成長ホルモン」は就寝中盛んに分泌されます。

 

この成長ホルモンの分泌で筋肉や骨の形成されるため、足りないと身長が伸びにくく骨の成長のサポートを妨げます。

 

体の傷を修復する働きもあり、よく眠ることが重要です。

生活習慣病のリスクがある

睡眠不足から自律神経が乱れることを先述しました。交感神経と副交感神経がバランスを崩し交感神経が優位に働くと、血圧が上がり血糖値の高い状態になります。

 

睡眠不足を継続すると将来的に、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の発症確率が高くなる可能性があります。

精神面に影響がある

心の安定を保つためにも睡眠不足は悪影響でしかないと言えます。

 

落ち着きがない・イライラ・キレやすくなるなど感情が不安定になりがち、心の問題が表面化してきます。

 

交感神経が高ぶり、脳も興奮状態になるとノルアドレナリンが分泌されているので、心のバランスが取れなくなり、子どもは自分で感情をコントロールする力を抑えることができません。

 

また、脳の一部である記憶に関する重要な「海馬」が、しっかり睡眠時間がとれている子どもと睡眠不足の子どもと比べた結果、「海馬の体積に差がでている」ことがわかりました。

 

睡眠時間が充分にとれている子どもの方が海馬の面積が大きいのです。

 

厚生労働省が推奨する小学生の睡眠時間は?

厚生労働省健康局「健康づくりのための睡眠指針2014」の資料によると、“夜間の睡眠時間は10歳代前半までは8時間以上”を推奨しています。

 

子どもの夜型化が進み睡眠時間が短くなる傾向であることが判明しています。

 

小学生の睡眠時間は「最低でも8時間以上」の確保が必要なことが分かりました。

 

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」第7条には、

『若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ』『子どもには規則正しい生活を』『休日に遅くまで寝床で過ごすと夜型化を促進』『朝目が覚めたら日光を取り入れる』『夜更かしは睡眠を悪くする』

とあります。

 

規則正しい生活を身に付けさせるのは親の役目ですが、仕事や習い事などで早寝できない事情もあるかと思います。

 

それでも、なるべく就寝時間を最優先して休ませてあげたいですね。

 

朝型の生活リズムを作る方法

学校が始まる時間は決まっていますから、最善策は就寝時間を変えることです。

高学年になると低学年の時と比べると生活リズムも整ってきますが、まだ成長過程の子どもです。

 

高学年辺りには就寝時間が遅れてくるため、低学年のうちから睡眠時間がしっかりとれるように、習慣づけていきましょう。

休日も平日と同じリズムを保つ

学校が休みの前日や休日、夜更かししていませんか?

外出で帰宅が遅くなり就寝時間がずれ込むことも考えられますが、できるだけ早めの就寝を心がけましょう。

 

不規則な睡眠は体内リズムを乱し、朝のリズムが整っていても、週末にお昼過ぎても起床すると体内時計はずれてしまいます。

 

週末の寝坊は体内時計を整える太陽を浴びる機会も逃すことになります。

 

夜型スタイルは一瞬で戻ってしまうので朝型のスタイルを維持することが大切です。

睡眠が足りない状態で月曜日の朝を迎えることになります。

 

日光を浴びる

朝起きてから太陽の光を浴びることで体内時計のスイッチをオンになり、睡眠モードになっていた脳と体が切り替えの準備が整います。

 

目覚めたら太陽の光を浴びせるのも有効、セロトニンというホルモンの分泌を促すことで、睡眠に必要なメラトニンが夜に増えると、質のいい睡眠がとれるようになります。

 

不規則な睡眠時間を直すためにまず1週間かけて頑張って早起きをすること。

 

カーテンを開けて日光を浴びる・ベランダに出てもいいです。

体内時計が元に戻ってくると、朝型に変わり始め早起きの辛さは減ってきます。

 

スマホ・ゲーム機を寝室に持ち込ませない

早く布団に入っても、スマホやゲームをしていれば、夜更かしへと移行します。

就寝前にスマホなどの画面を見ると、脳は興奮したままなので眠りにつくまで時間がかかります。

 

いくら時間を決めても寝る直前まで、画面を見ていれば、睡眠の妨げとなります。

就寝時間の最低1時間前~2時間前までにはゲームを切り上げてしまうのが子どものためです。

まとめ

小学生の睡眠時間は成長につれて少しずつ短くなってきているのが現状です。

 

子どもの睡眠不足が続くと大人以上に悪影響を招き、早く就寝してもらうためにも早起きの習慣をつけて睡眠時間を確保することで睡眠不足を予防ができます。

 

寝る時間を早めるために実際に生活リズムを変えていくことは難しいかもしれません。

 

子どもにとっては1時間早く寝るだけでも貴重な時間です。

 

睡眠時間は、最低でも8時間以上、理想は9時間から11時間睡眠がとれるように親がきちんと管理してあげましょう。